今日のテーマは「S&P500の短期季節性分析」です。
まずは、足元の短期的な相場の振り返りです。
11月25日、トランプ次期大統領が悩みに悩んだ次期財務長官に、ウォール街一筋のスコット・ベッセント氏が任命。
ベッセント氏の、関税をはじめとするトランプ次期大統領の政策に対する、漸進的なアプローチ姿勢などが評価され、株式市場だけでなく債券市場にも安心感が広がり、株価は上昇、金利は下落というトレンドになりました。
ベッセント効果に加え、金融当局者から利下げサイクルの継続を示唆する発言が続いたことや、イスラエルとヒズボラの停戦期待、金利低下によるハイテク株の上昇などを背景に、S&P500は連日高値を更新する展開となりました。
トレンドラインでS&P500を見てみましょう。
S&P500は、トレンドライン内での上昇トレンドをキープしながら堅調に推移、12月4日にトレンドラインにタッチし、5日は雇用統計を控えていたこともあり5営業日ぶりに反転下落しました。
次に、季節性から見てみましょう。
チャートは、1960年以降のS&P500の、年平均パフォーマンスを示したものです。
12月は、中旬に一度もみ合った後、年末に大相場を迎える季節性となっています。
次のチャートは、先ほどの年平均パフォーマンスを5分位したものです。今年のパフォーマンスも合わせて表示しています。
今年のパフォーマンスに近しい、上位20%の平均パフォーマンスで見ても、12月の中旬はもみ合う展開になることが想定されます。
最後に、大統領サイクルの季節性です。
チャートは、1960年以降の大統領選挙の年をピックアップし、S&P500の年平均パフォーマンスを示したものです。
大統領選挙の年の12月は、基本上昇傾向ですが、やはり中旬はもみ合う展開になっていますね。
こちらも4分位でみてみると、上位25%の平均パフォーマンスは、とりわけ中旬での調整が大きいようです。
今夜は雇用統計が発表されます。
FOMCでの利下げの有無など、年末の方向感を決める重要な統計なので要注目です。
今回紹介したチャートは、すべてサイトに掲載していますので、よかったらチェックしてみてください。
ではまた明日!