チャート元:ISABELNET
グラフは、米国のシクリカルセクターとディフェンシブセクターの相対指数と、ISM製造業景況指数を比較したチャートです。
濃い青線が、シクリカルセクターとディフェンシブセクターの相対指数で、上昇はシクリカルセクターのアウトパフォームを、下落はディフェンシブセクターのアンダーパフォームを示します。
基本的に、このセクター相対指数とISM製造業景況指数は連動する傾向にあります。
ISM製造業景況指数は景況感の変動を表すため、ISM製造業景況指数が上昇するのであれば、景気に敏感なシクリカルセクターがアウトパフォームするのはその通りでしょう。
足元、ISM製造業景況指数が改善していないにも関わらず、シクリカルセクターがアウトパフォームしています。
これは、株式市場が景気後退が起きない「ノーランディング」を予想しているということを表します。
ノーランディングからの景気回復を織り込んでいるため、シクリカルセクターがアウトパフォームしているのです。
足元の経済指標を見る限り、トランプ次期政権下での景気回復(ISM製造業景況指数の改善など)は期待できそうですが、株価の方はどうでしょうか。
シクリカルセクターのアウトパフォーム具合を見る限り、この先の景気回復は織り込んでいそうですね。
おそらく、今後実際に景気回復しても、シクリカルセクターとディフェンシブセクターの株価に、大きな差は期待できないように思えます。
長期目線の方は、今からディフェンシブセクターを積み増していき、次のクラッシュに備えてもいい戦略かもしれません。(クラッシュ時は、ディフェンシブセクターは買いのままで、指数をショートしておきましょう)