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日次更新|『米金利(10年債利回り)』と『ドルインデックス』を比較したチャートです。米金利(10年債利回り)とドルインデックスの比較は、金利と通貨価値の関係を把握し市場動向を理解する上で重要です。金利上昇時にドルインデックスも上昇すれば経済好調を示し、乖離があれば市場リスクや矛盾を探る手がかりとなります。(詳細は後述)
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「米金利」分析チャート↓
FF金利 vs 米金利(金利変動理由まとめ)
米金利(10年債利回り) vs Citiエコノミックサプライズ指数
米金利(10年債利回り) vs ISM製造業 在庫指数
FF金利 vs 失業率・インフレ率(高官発言まとめ)
名目GDP vs FF金利
名目GDP vs 米金利(10年債利回り)
「ドルインデックス」関連チャート↓
新興国株/世界株 相対指数 vs ドルインデックス
チャートの詳しい解説
『米金利(10年債利回り)』と『ドルインデックス』を比較することは、金融市場の動向を理解し投資戦略を立てる上で非常に重要です。まず、米金利の10年債利回りは、米国債の長期金利を示し、世界中の金融市場において基準となる金利指標です。この利回りは、経済の成長期待、インフレ見通し、そして米連邦準備制度(FRB)の金融政策に対する市場の反応を反映します。10年債利回りが上昇すると、通常は米ドルの魅力が増し、資金が米国市場に流入しやすくなるため、米ドルの価値が上昇する傾向があります。一方、利回りが低下すると、米ドルの魅力が減少し、他の資産に資金が流れる可能性が高まります。
ドルインデックス(US Dollar Index, DXY)は、米ドルの価値を主要通貨バスケット(ユーロ、円、ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフラン)に対して測定する指数です。この指数は、米ドルが他の通貨に対して強いのか弱いのかを表し、米ドルの国際的な購買力や市場の動向を把握するための指標として広く利用されています。ドルインデックスが上昇している場合、米ドルが他の主要通貨に対して強くなっていることを意味し、逆に指数が下落している場合は、米ドルが弱くなっていることを示しています。このため、ドルインデックスは為替市場やグローバルな資本の流れを理解するための重要なツールとなっています。
この二つの指標を比較することの投資家にとっての重要性は、金利と通貨価値の関係を把握することで、グローバルな投資戦略を立てるための洞察が得られる点にあります。例えば、10年債利回りが上昇しドルインデックスも上昇している場合、米国の経済が強く、投資家が米ドル建て資産に対して強気であることを示唆します。これは、株式や債券市場の動向、さらには商品市場(特にドル建てで取引される原油や金など)にも影響を与える可能性があります。一方、10年債利回りが上昇しているにもかかわらずドルインデックスが下落している場合、市場では米ドルの価値が他の要因(例:貿易赤字や地政学的リスク)によって抑制されている可能性があると考えられます。
さらに、これらの指標の乖離が大きい場合、投資家は市場が抱える潜在的なリスクや矛盾を探る必要があります。例えば、10年債利回りが低下している一方でドルインデックスが上昇している場合、米国の金利低下が資金流入を抑制しているにもかかわらず、ドルが安全資産としての魅力を持ち続けていることを意味するかもしれません。このような状況は、投資家に対して避けるべきリスクや注目すべき市場セグメントを示唆する可能性があります。したがって、10年債利回りとドルインデックスを比較することは、金融市場全体の力学を理解し、適切な投資判断を行うために不可欠な分析手法であるといえます。