※チャートが古い場合は「キャッシュをクリア」してください。

『ISM非製造業景況指数』の時系列チャートです。サービス業や小売業などGDPの7割を占める非製造業分野の経済活動の健全性を測る指標であり、経済全体の動向や景気の強弱を判断するのに役立ちます。(データ解説は後述)
ISM非製造業景況指数とは
ISM非製造業景況指数(ISM Non-Manufacturing Index)は、米国サプライマネジメント協会(ISM)が毎月発表する経済指標で、製造業以外の非製造業(サービス業、金融業、建設業、小売業、医療など)における経済活動の動向を示します。この指数は、企業の購買担当者へのアンケート調査を基に作成され、主に新規受注、雇用、在庫、価格指数などのコンポーネントで構成されています。指数が50を上回ると非製造業分野の拡大を、50を下回ると縮小を示唆します。
この指標は、非製造業分野における経済の健全性や成長の勢いを把握するのに役立ちます。特に、米国経済の大部分を占めるサービス業の動向を示すため、国内総生産(GDP)や雇用状況の予測、インフレ圧力の評価において重要な役割を果たします。また、金融市場においては、FRBの金融政策や金利動向を予測するための参考材料としても注目されています。
さらに、ISM非製造業景況指数は、消費者需要の変化や企業活動の活発度を反映するため、経済全体の景気循環の分析や特定の業界のパフォーマンス評価にも活用されます。投資家、エコノミスト、政策立案者にとって、景気の先行指標として重要な意味を持ち、経済の方向性や潜在的なリスクを示唆する指標として広く利用されています。
【日々の経済指標や相場の解説は、ぜひYouTubeでご覧ください】
「ISM非製造業景況指数」応用チャート↓
インフレ指標 CPI・PCED vs ISM非製造業 仕入価格指数
非農業部門雇用者数 vs ISM製造業・非製造業 雇用指数
ドルインデックス vs ISM非製造業・製造業景況指数
2025年3月(4/3発表)|3月のISM非製造業景況指数は50.8に低下、市場予想を2.1下回る。
構成指数(企業活動、新規受注、雇用、サプライヤー納期)のうち雇用のみが縮小領域に落ち込んだ。関税によるコスト増加を報告する回答者が大幅に増加。短期的な見通しに関しては楽観と悲観が均衡している。
yutakabu.comコメント
仕入価格指数が上昇していないことはポジティブだが、一方で雇用指数の下落は労働市場への懸念が台頭してくる。
2025年2月(3/5発表)|2月のISM非製造業景況指数は53.5に上昇、ブルームバーグ市場予想を1.0上回る。
構成指数(企業活動、新規受注、雇用、サプライヤー納期)すべてが拡大領域に入ったのはこれで3か月連続。企業活動(54.5→54.4)は若干鈍化したものの、新規受注(51.3→52.2)と雇用(52.3→53.9)の拡大によってプラス。仕入価格指数は62.6と1月の60.4から上昇。一部の回答者は、連邦政府の支出削減がビジネス予測にマイナスの影響を与えていると指摘。関税の潜在的な影響に対する不安は続く。
yutakabu.comコメント
ポジティブ:市場予想を上回り拡大。雇用が拡大。|ネガティブ:仕入価格指数の上昇。政策への懸念が表面化。
2025年1月(2/5発表)|1月のISM非製造業景況指数は52.8に低下、ブルームバーグ市場予想を1.2下回る。
1月のISM非製造業景況指数は前月から低下したものの、2か月連続で、構成指数(企業活動、新規受注、雇用、サプライヤー納期)すべてが拡大した。企業活動指数(58→54.5)と新規受注指数(54.4→51.3)の伸びが鈍化したことが、総合指数の低下を招いた。多くのパネリストが関税に対する準備や懸念について言及したが、足元の事業への影響についてはほとんど言及されなかった。仕入価格指数は60.4と前月から4ポイント低下した。
yutakabu.comコメント
モメンタム低下だが依然拡大圏。新規受注の鈍化はネガティブ。ISM製造業景況指数と比べると、製造業への注目が高まるか。