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2024年11月
11月のISM製造業価格指数は50.3となり、9月の54.8から下落した。6大製造業のうち、金属加工製品、輸送機器、化学製品の3つが11月に値上がりを報告した。11月には12%の企業が値上がりを報告したが、10月は20%だった。
2024年10月
10月のISM製造業価格指数は54.8となり、9月の48.3から上昇した。主要な6業種のうち、5業種(輸送用機器、加工金属製品、食品・飲料・タバコ製品、機械、コンピューター・電子製品)で10月の価格上昇が報告された。エネルギーと輸送コストが主な要因であった。
ISM製造業 価格指数とは
ISM製造業景況指数(ISM Manufacturing Index)のサブ指数の一つである価格指数(Prices Index)は、製造業における原材料や部品の価格変動を示す指標です。この指数は、製造業の購買担当者に対する月次アンケート調査に基づいており、企業が購入する原材料や部品の価格が上昇しているか、下降しているか、あるいは変化がないかを評価します。
価格指数の値は、企業からの「価格が上昇している」、「価格が下降している」、「価格に変化がない」という回答を集計して算出されます。指数の値が50を超える場合、それは価格が上昇していることを示し、50未満の場合は価格が下降していることを示します。この指数は、原材料コストの変動が製造業に与える影響をリアルタイムで把握するための重要なツールです。
価格指数は、インフレ圧力の兆候を示す先行指標としても重要です。価格が上昇している場合、それは需要が供給を上回っているか、供給チェーンに問題があることを示唆します。これにより、企業はコストを転嫁するために製品価格を上げざるを得ない場合があり、消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標にも影響を与える可能性があります。一方、価格が下降している場合は、需要の低迷や供給過剰を示し、デフレ圧力が懸念されることがあります。
価格指数は、企業経営者や政策決定者にとっても重要な情報源です。企業は原材料コストの上昇に対応するためにコスト削減や価格戦略の見直しを行う必要があります。また、政策決定者はインフレ圧力を抑制するための金融政策を調整する際に、この指数を参考にします。
さらに、価格指数は他の経済指標と連動して、経済全体の動向を予測するための手がかりとなります。例えば、価格指数が持続的に高い水準を維持している場合、中央銀行は利上げを検討する可能性があり、これにより経済全体の金融環境が変化することがあります。
総じて、価格指数は製造業のコスト環境をリアルタイムで把握するための重要な指標であり、経済全体の健康状態を評価するための有力なツールとなっています。