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2024年11月(最新)
総合CPIは前月比0.3%上昇。前年同月比では2.7%上昇。ともに市場予想と一致。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%上昇。4か月連続で同率の伸び。前年同月比では3.3%上昇。ともに市場予想と一致。
サービス分野で最大の項目である住居費は前月比0.3%上昇。10月は0.4%上昇だった。住居費は、総合CPIの上昇率の40%近くを占めた。住居費はここ数年、最も根強いインフレ要因の一つである。
ホテル宿泊費が2年ぶりの大幅な伸びとなったほか、自動車価格も上昇した。これは、2つのハリケーンが襲来した後に需要が一時的に増えたことを反映している。
家庭用調度品や衣料品の値上がりが影響し、食品とエネルギーを除く財の価格は前月比0.3%上昇と、2023年5月以来の大きな伸び。この項目は過去1年半にわたり、ディスインフレに大きく寄与していた。:ブルームバーグ
2024年10月
総合CPIは前月比0.2%上昇。4か月連続で同率の伸び。前年同月比では2.6%上昇。市場予想に一致。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコア消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇。3か月連続で同率の伸び。前年同月比では3.3%上昇。市場予想に一致。
中古車の価格は前月比2.7%上昇と、この1年余りで最大の伸び。ホテル宿泊費は0.4%上昇。ハリケーン「ヘリーン」と「ミルトン」による被害や避難命令を反映している可能性がある。
サービス分野で最大部分を占める住居費は0.4%上昇し、前月から伸びが加速。持ち家のある人がその家を賃貸する場合の想定家賃である帰属家賃(OER)も0.4%上昇した。:ブルームバーグ
消費者物価指数CPIとは
米国の消費者物価指数(Consumer Price Index, CPI)は、家庭が購入する財やサービスの価格変動を測定する指標です。米国労働統計局(Bureau of Labor Statistics, BLS)が毎月発表しており、インフレーションの動向を把握するための重要な経済指標となっています。
CPIは、都市部の消費者が購入する一連の財やサービスの価格を追跡することによって計算されます。この「消費者バスケット」には、食料品、住宅、衣料品、交通、医療、教育、レジャー、その他の財やサービスが含まれています。価格は全国のさまざまな小売店、サービス提供者、住居所有者などから収集され、そのデータを基に指数が算出されます。
CPIは政府、企業、個人にとって非常に重要な指標です。例えば、連邦準備制度(FRB)はCPIのデータを基に金融政策を策定し、インフレーションを管理します。また、CPIは賃金の調整や年金のコストオブリビング調整(COLA)にも使用されます。さらに、企業は価格設定や市場戦略の参考にし、投資家は経済の健康状態を評価するためにCPIを活用します。
コアCPIとは
コア消費者物価指数(Core Consumer Price Index, Core CPI)は、消費者物価指数(CPI)の一部であり、特に食料品とエネルギー価格を除外したもので、インフレーションの基調をより正確に把握するために使用されます。米国労働統計局(Bureau of Labor Statistics, BLS)が毎月発表しており、経済政策の重要な指標として広く利用されています。
食料品とエネルギー価格は、天候や国際情勢などの影響を受けやすく、短期的に大きく変動することが多いため、これらを除外することで、より安定した物価上昇の傾向を観察することができます。例えば、原油価格の急騰や農作物の収穫量の変動がCPIに与える影響は大きいですが、これらは一時的な要因であることが多いため、長期的なインフレーションのトレンドを理解する上ではコアCPIの方が適していると考えられています。
コアCPIは、住宅、衣料品、医療、教育、レジャー、交通など、広範な消費者支出のカテゴリーを網羅しています。これにより、消費者が日常的に直面する物価変動の影響をより精密に測定することができます。コアCPIのデータは、政府機関や中央銀行、特に連邦準備制度(FRB)によって金融政策の決定に利用されます。FRBはインフレーション目標を達成するために、金利政策や資産購入プログラムを調整し、経済の安定と成長を図ります。