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再チャンス。

最近の私の話の中で、短期間で最も上手く機能しているのは「ソフトウェア株」に対する見方だ。最も有名なソフトウェア株ETFであるIGVをベースに振り返ってみよう。「AIがソフトウェア産業を破壊する」という見方が一般化していた時に、市場の “偏った” 見方に対して逆張りをすると話した。当初は、テックセクター内のモメンタムの逆回転、またはショートスクイーズが発生するまでの耐久勝負を想定していた。時間はかかるだろうと思っていたが、早々に大規模なショートスクイーズが発生したことで、ソフトウェア株は大幅反発した。しかし、AIがソフトウェア産業を破壊するといういわゆる「AIディストピアシナリオ」が、たかが一四半期の決算ごときで払拭されるはずがない。よって、跳ねたソフトウェア銘柄は早々に利確するという話をした。そして、それなりにうまくいっている。こういったアンチコンセンサスのリバーサル戦略は、ポートフォリオ全体のファクターリスクを抑えてくれる。そしてその戦略が短期間でワークするほど、ポートフォリオ全体のシャープレシオを高めることにつながる。資産運用において、これは非常に “有意義な” ことだ。積極的に取り入れていこう。では、再び急落した今、どう考えているのかを話す。今度こそ、”長期投資” のチャンスだと思う。いくつか材料を提示する。
まずはマルチプルを見ていく。IGVのPERは、ナスダック100のPERはもちろんのこと、S&P500のPERですら下回っている。1年前までは、誰も考えもしなかった状況だ。これは紛れもなく、AIがソフトウェア産業を破壊するというディストピアシナリオを織り込んでの動きである。私はこのAIディストピアシナリオが、今回の決算だけで払拭されたとは一切考えていない。一部の “チープな” ソフトウェア企業は淘汰されると思う。例えば、プライベートクレジットが大量に資金供給しているような、まだ大口顧客だったり優秀な人材を抱え込めていないソフトウェア企業は、AIによって淘汰されるだろう。しかし、多くの “優良” ソフトウェア企業は淘汰されず、AIによってむしろ製品の価値は強化されるはずである。今はただ、AIによって収益体系が大きく変化する過渡期なだけだ。新たな収益体系を固めれば、市場が嫌う不確実性は払拭され、市場は再びソフトウェア株を正しくバリュエーションし始めると思う。よって、足元のディスカウントPERは “割安だ” と判断している。
マルチプルが十分に調整したとなれば、今後は業績勝負になる。今年の第一四半期に情報技術セクターが大幅にアンダーパフォームし、PERがS&P500のPERと肩を並べたことで、情報技術セクターを買うべきだと判断した時と同じロジックだ。ソフトウェア企業の業績は、今後も堅調に推移するだろう。
そして資金フローに関しても、ソフトウェア企業に対するショートは一部スクイーズされたが、依然として高水準のショートポジションが溜まっている。燃料としては十分だろう。
しかし、いつもくぎを刺しているように、すべてのソフトウェア株がチャンスだと思っているわけではない。言及したように、一部のソフトウェア企業は明確に淘汰されていくだろう。IGVを指標として見ているが、IGVに投資するのはナンセンスだと思う。オラクルに投資するなんてまっぴらごめんだ。ソフトウェア株に投資するのであれば、企業の “クオリティ” を精査する必要がある。動画内で個別株に言及することはないが、yutakabu.comのTrends to Watchでは、定期的に紹介している。どういった個別株を見ているのか気になる方は、ぜひ毎日サイトの方をチェックしていただきたい。